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zoom RSS 書評:価値共創の未来へ

<<   作成日時 : 2005/11/21 12:43   >>

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【Executive Summary】これからの価値は個人と企業が共に創る
インターネットの普及等による顧客の情報武装、コモディティ化による顧客購買力の増大や嗜好の多様化などの流れの中、企業は、顧客第一主義は当然として、単なる商品やサービスを提供するだけでなく顧客経験にも配慮するようになっている。今後は更に一歩進んで、顧客と共に価値を生み出す「共創」という段階に入る。DART(Dialogue, Access、Risk assessment、Transparency)による共創プロセスを通して企業は顧客一人ひとりとの関係をより親密にできる一方で、顧客は自らの期待や評価を提案することで価値創造に貢献できる。価値創造のプロセスは「企業 対 大衆」から「企業と個」への関係へと変わっていく。

【コメント】 顧客との共同・協働体験を通じて個人とのコラボで差別化、高付加価値化を図れ本文中にちょっと紹介されているが、デジタル家電の商品開発を企業と顧客とが一緒に行ったり、試作品を消費者にモニターしてもらい改善点を一緒に見つけ出したり、ということは、もうずいぶん前から行われていることだと思う。PanasonicやSharp、Hondaなどでは、インターネットの掲示板などを活用して活発な意見交換を行う場も設けられていたと記憶している。本書は、こうした企業の取組みを理論と実践の手引きのレベルにまで抽象化したものであるといえよう。そういう意味で、実務の視点からはいまさら感があるかもしれない。「これまでにない新しいパラダイムを解き明かした」と帯に謳われているがちょっと言い過ぎかも知れない。

だが、「価値共創」というコンセプトは、単なる顧客第一主義を超えることは間違いない。ソリューションの提供をビジネスドメインに置いている企業に取っては、特に重要だ。本書では、価値共創を実践する上でのポイントが幾つも提示されているので、実務でのチェックリストとして使うこともできそうだ。

本書には書かれていない見方として、「共創」には企業と消費者の双方からの心理的コミットメントが働いていると思う。人は自分が積極的に関与したことについては、思い入れが生まれ、心理的な結びつきが強くなるものだ。共創という経験がまさに個々人のパーソナルな経験となり、個々人にとって独自の独特の価値を生むのである。言い換えれば、同じ経験を他者がすることは無いので、同じ商品・サービスを他者に提供してもまったく違う価値を見出される結果に終わる。このため、共創においては、パーソナルな経験が重要なのだ。このあたりの心理的な仕組みについては、「影響力の武器」という本に詳しく解説されているので、ぜひ参考にして頂きたい。この本で解説されている心理が分かると、顧客経験をもっと容易に操ることができるのでは?と思えてくる。

おススメ度 ★★☆☆☆ 論は興味深いが、実務は既に更に先を進んでいるように思える。やや難解。日本語訳が硬いせいか?戦略企画スタッフ、マネジメント向け

価値共創の未来へ―顧客と企業のCo‐Creation

価値共創の未来へ―顧客と企業のCo‐Creation (Harvard business school press)

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