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zoom RSS 書評:いまどきの常識

<<   作成日時 : 2006/02/04 12:17   >>

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【Executive Summary】 どーよ?
著者はテレビのコメンテーターや雑誌のエッセイなどで良く知られる精神科医だ。本書のまえがきから分かるように、平和や平等などの理想を語り、それを前提として現実を捉える感性を持っている。その視点から、まさに2005年における現代社会の常識を簡潔に捉え、その常識について問題提起を行っている。曰く、自分の周りはバカばかり。お金は万能。男女平等が国を滅ぼす。痛い目にあうのは「自己責任」。テレビで言っていたから正しい。国を愛さなければ国民にあらず。
著者は流行りの本やブーム、事件などを切り口にして、いまどきの常識を解説し、著者の意見と問題提起を行っている。著者の問題提起に対して考えることをしなければ、この本は単なる無責任な批評にしか聞こえないかもしれない。

【Points to Note】 精神科医の立場から見た、グローバリズムの流れに沈む日本社会
本書に取り上げられている本を題材にした常識の一例を簡潔にまとめてみた。

バカの壁:自分以外は全員バカ。そう思うことで自己確認をしないと不安で仕方が無い。
世界の中心で自分を叫ぶ:自分のことには想像力が働くけれど、他者のことはしらんぷり。
世界の中心で涙を流す:清らかで美しい涙を流す自分は感受性が豊かな証拠。・・・なんてナルシスト。
経済ってそういうことだったのか会議:お金儲けは良いことだ、起業は素晴らしい。ホリエモン支援の原点。

【コメント】 ローコストと価格破壊の行末は・・・。
「常識」とは大辞林によれば「(1)ある社会で、人々の間に広く承認され、当然もっているはずの知識や判断力。 (2)「共通感覚」に同じ。」とある。バブル崩壊後、グローバリズムが日本に浸透するにつれ、日本人の常識も、論理的思考、能力主義、効率・効果重視、そして、金銭至上主義を重視するようになり、恥や羞恥心の感覚も変化していった。お金に執着することが恥ずかしいことではなくなってきたのだ。

企業が差別化の手段としてローコスト、価格破壊を追求するうちに、消費者の側も安いものを買うことへの羞恥心は無くなり、むしろ安い買い物は消費者の当然の権利であると思い始め、さらに低価格の商品を求めるようになった。それが企業にとっては通常の企業努力の範囲を超えるローコストの追求になり、「見つからなければ構わない」という倫理観や道義心に外れた行動に出て、違法な手段さえ取るようになった。構造強度偽装も、東横インも、ホリエモンも元をたどれば同じ穴のムジナである。こうした問題が起きた原因の一端は、我々自身の恥の欠如にもあると考えられる想像力を無くしてはならない。

オススメ度 ★★★☆☆ 世の中のいまどきの常識に疑問を感じているなら、意見のひとつとして読むには面白いかも。BeforeホリエモンとAfterホリエモンで常識が変わっているかもしれないけど。

いまどきの「常識」
いまどきの「常識」 (岩波新書)

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