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zoom RSS 書評:社長の評判で会社を伸ばす

<<   作成日時 : 2006/02/11 11:53   >>

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【Executive Summary】 社長、CEOは、企業の広告塔
企業不祥事の度に社長が釈明し頭を下げる光景を目にする。山一證券や雪印、ライブドアや東横インの例に見るように社長の人柄や言動は企業イメージに直結している。日本では社長、CEOが企業の顔であり広告塔であるのは当たり前だ。一方、欧米では社長、CEOのリーダーシップの研究はあっても人柄や言動にまで踏み込んではいなかったと著者は言う。本書では、企業のトップが企業の顔となるために、就任前から就任後まで社内外に向かって何をすべきか、多くのアンケート調査とヒアリングの結果を踏まえて時系列を追って具体的に注力するポイントを提言している。トップ自身をブランド化することが企業価値の向上に直結する。本書はトップだけでなく、トップを支える人、幹部候補生にも役立つと著者は言う。

【コメント】 効果的なCEO養成と交代のためのマニュアル本
本書によれば、「トップ交代の分野でん専門化ダン・チアンパとハーバード大学教授のマイケル・ワトキンズの調べによると、後継CEOとして社内で育てられてきた者の半数以上、そして社外から起用された物の四分の三がCEOになれない」とある。これほどに、CEOの養成と交代は失敗しやすく困難なことだと言う。

アメリカの大統領は顕著な例と思うが、トップには、倫理的・道義的に社会のお手本となり、尊敬を集められるような人物が求められる。そうした人物になるには本人のもともとの資質が大切なのは当然だが、本書にはアメリカ企業のベストプラクティスがまとめられており、誰でも学び実践することが可能となっている。例えば、事前準備の大切さや、最初の100日の重要性などは、CEOや大統領・首相でなくても、我が身に置き換えることができそうだ。例えば異動。新しい職場について調べることで早く馴染めるだろうし、異動後100日が職場から認められるタイムリミットだと考えることもできるだろう。いわゆる「自分のブランド化」に役立てられそうだ。

個人的には、本書にはアメリカのトップ企業の事例が多く出てくる点が興味深かった。MBAのケースで取り上げられる企業や、当社の競争他社やアライアンスパートナーのトップについて、リーダーシップではなく、人柄や言動に注目する切り口が面白いと思ったからだ。一方、疑問を感じたのは、本書はいかにも科学的な根拠に基づいて分析し理論・体系立てているように書かれているが、見方や展開が論理的ではない部分がある点だ。例えば、フォーチュン誌の表紙に企業トップ掲載されることが多いのは、企業トップがその企業を体現しているからで、だから企業トップの評価が企業評価につながるのだ、という内容の記述があるが、そこまで明確な因果関係があるのか疑問に思う。

また、本書の副題にある「戦略的企業広報の活用法」というのも、本書の本文の趣旨からはちょっとずれているように思う。訳者の福永朱里氏が、2001年から2年間カルロス・ゴーン氏の率いる日産で広報部長を務めていたと言う経歴から、このような副題が付けられたのではないか?私には、本書は企業広報の活用法ではなく、CEOとしてすることすべきことを書いたマニュアル本だと思える。

オススメ度 ★★★☆☆
日本人にとっては、社長やCEOが会社の顔なのは当たり前。「当たり前」を当たり前とせず、ベストプラクティスとして体系化したところを評価したい。

「社長の評判」で会社を伸ばす―戦略的企業広報の活用法
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