アックインテリジェンス通信

アクセスカウンタ

zoom RSS 書評:ハーバードビジネスレビュー6月号 顧客「再発見」のマーケティング手法

<<   作成日時 : 2006/05/20 00:21   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

【Executive Summary】 顧客はなにをする人ぞ?
本号の特集記事は、従来のデモグラフィックスやサイコグラフィックスによるセグメンテーションを重視する手法に真っ向から疑問を投げかける。これまでの広告宣伝は「あなただけに」向けたメッセージであることを強調して作られていたが、今はそれでは売上につながらない。顧客のニーズではなくジョブによって市場を見ると従来とは違った規模や範囲、競合が見えてくる。顧客データ分析も視点を変えれば違う結論が導き出される。自らの見方を鍛えるために、2006年のパワーコンセプトは役立つかもしれない。

【Points to Note】 特集記事の要点
セグメンテーションという悪弊 −「ジョブ」に焦点を当てたブランド構築が必要
これまで多くのマーケターは顧客を理解しようとしてきた。市場セグメンテーションを行い、デモグラフィックス、サイコグラフィックス分析を行い、典型的な顧客のニーズに最も合う商品やサービスを開発・販売してきた。この手法は大間違いだ。顧客のジョブを理解し、ジョブに役立つ商品・サービスの提供が最も重要だ。

セグメンテーションの再発見 −サイコグラフィックス分析は戦略に貢献しない
サイコグラフィックス(嗜好や価値観、行動志向などの特性)による顧客分類はマーケティングにとって意味が無い。分類結果から導かれた典型的な人物は顧客ではない。セグメンテーションの本来の役割は「購買行動に何らかのパターンを見出す」こと。その結果、「購買意思決定の重要度」を高めることが可能となる。

ダイアローグマーケティング −最適なタイミングで最適なメッセージを送る
企業は誰に、何を、どのように伝えるかに集中しがちだが、実はいつ、つまりタイミングが一番大事だ。ダイアローグマーケティングでは顧客行動の経緯をモニターしつつ対話を発展させていく。One-to-Oneマーケティングの進化系だ。データベース等IT技術の発展により有効な手法ができている。

いつ、だれに、何を売るかを知る方法 −塀図推定で購買行動を予測する
CRMにより購買予測を計算しマーケティング行動を起こすことが可能だが、当たらないことが多い。データ解析の数学モデルに問題があるためだ。本稿で紹介するベイズ推定モデルを用いると、正確性が高まる。

便利で不愉快な機能過多を排す −機能の数と使い勝手をバランスせよ
便利な追加機能の数を増やして製品の優位性を工場するか、製品の使い勝手を改善するか。両者のバランスを図るには初期の売上を最大化するか、長期的な顧客満足を最大化するかの選択が必要だ。本稿では機能の数と収益性を計算するモデルが紹介されている。技術によって窒息することがないように。

その他の記事

いまこそマネジメント・イノベーションを −永続的な競争優位を求めて
企業の業績をより高い水準へ導くにはマネジメント・イノベーションが有効だが、継続的に、マネジメントのルールやプロセスを革新するなど斬新なマネジメント手法を編み出し、持続性の高い競争優位を生み出すプロセスを持つ企業はほとんどない。21世紀になってなお20世紀の経営手法をいまだに続けている企業がほとんどだ。

マネジメント・イノベーションを起こす条件は、
@マネジメント上の大きな課題を「何としても解決してみせる」という意気込み
A新しい手法の採用を促す斬新な原則
Bマネジメントの定説への疑い
C不可能を可能にしようと挑む型破りな組織

2006年のパワーコンセプト
1.情報を編集する力
2.ボディ・エリア・ネットワークの可能性
3.中国は「グリーンの実験室」
4.リスク、不確実性、不安
5.ネットワーク vs. ネットワーク
6.在野の科学
7.21世紀版ホームステッド法
8.顧客は知的所有権の分配を求める
9.「石油輸入国機構」構想
10従業員の健康に投資すれば業績が改善する

いかに提携事業をリストラするか −大半が低収益のまま放置されている
ジョイントベンチャーなどの事業提携は、平均的な企業の総利益の15~20%を占めるにもかかわらず、JV事業の成功率は50%弱に過ぎず、平均寿命は5~7年。問題はこうした不安定性ではなく、むしろ関係者が多いがゆえの奇妙な安定性にある。JVのリストラを成功させるには、@プロセス開始、A業績診断、Bリストラ計画立案、Cリストラ実施の4ステップを短期間(2,3ヶ月以内)に一気呵成に行うのが要諦である。

【コメント】 なぜシェイクが朝のドライブスルーで売れるのか
これはクリステンセンの論文で取り上げられている事例である。シェイクを飲み終えるには約20分かかる。朝の車のラッシュ時に、のろのろ運転の気を紛らわし、お昼までお腹をもたせるのに、シェイクはうってつけらしい。バナナじゃ直ぐ食べ終わってしまうし、ドーナッツやサンドイッチでは手が汚れて食べ難い。

こういう発見がある調査をした人はエライと思う。初めに何らかの仮説を立てて調査をしたのだろうと思うが、人の動きを観察しその心理を推測することが出来る人だったのだろう。何気なく見逃してしまうようなことに疑問を感じられる人だったのだろう。なかなか出来ることではないが、セブンイレブンが各店舗のスタッフに要求しているのは、まさにこういうアンテナの高さだ。

サービス業だけではなくメーカーにもこういう感度の高さが求められる。その点では、特集記事の「便利で不愉快な機能過多を排す」と合わせて考えると面白いと思う。

おススメ度:★★★★★ 
データ収集オタクや分析オタクにならないように。そうかと言って、落としどころを決めて調査するのもナンセンス。仮説・実証・検証のサイクルを正しく使いましょう。
Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2006年 06月号 [雑誌]
Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2006年 06月号 [雑誌]

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
書評:ハーバードビジネスレビュー6月号 顧客「再発見」のマーケティング手法 アックインテリジェンス通信/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる