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zoom RSS 書評:決断の本質

<<   作成日時 : 2006/09/13 16:29   >>

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【Executive Summary】 「正しい結果」より「正しいプロセス」
優れたリーダーが優れた決断をするとは限らない。そしてその決断を必ず部下が支持するとは限らない。本書ではリーダーとその関係者が決断に至るまでにどのようなプロセスを踏むとより良い決断ができ、そしてその決断を実行できるようになるかについて書かれている。筆者は「意思決定プロセスの4C」としてComposition(メンバー構成)、Context(背景設定)、Communication(対話の仕組み)、Control(リーダーの立場の明確化)をあげる。建設的な意見の対立とコンセンサスの形成によって、正しい意思決定のプロセスを踏むことができる。本書では事例を参考にして意思決定の問題点の明確化と対処法を示している。

【Points to Note】 この他にもハウツー満載
思考決定プロセスの4C
Composition(メンバー構成)
・参加者を選定する、 部外者を招聘する
・グループに課す任務を設定する

Context(背景設定)
・基本ルールを設定する。 冒頭にリーダーから訓示を行い、基本姿勢を明確化する
・ミーティングの場を社外に設定し、集中させる

Communication(対話の仕組み)
・選択肢と評価基準を明確化する
・グループ間、メンバー間での情報交換の仕組みを考案し徹底する

Control(リーダーの立場の明確化)
・プロセスのロードマップを作成し明らかにする
・進行役を明らかにする。弁証法的対立や、悪魔の代弁者(わざと反対意見を言う役割)を作る

【コメント】 Agree to disagree
いきなり一般化した日本人論は嫌なのだが、概して日本人は合意形成が上手いようで下手だ。根回しの上での合意は得意だが、オープンな喧々諤々の議論をして、参加者全員が気持ちよく意見を集約し決定するのは苦手な方だ。個人攻撃や感情的な対立になったり、結論をあいまいにしたまま議事を進めたり、一人が一方的な意思表明をして終わったり。会議や討議の目的と目標が明らかでないままに始めるから終わりがはっきりしないのかもしれないし、そもそも何をもって合意したとするのかが明らか出ない場合もある。だが、本書を読むと、これは実は日本人固有の問題ではなかったことが分かる。硬直化した組織や単一的な組織に起こりがちなようだ。

建設的な対立とコンセンサスの形成には冒頭の「Agree to disagree」が特に重要だと思うが、「あうんの呼吸」で「腹を探り」「行間を読む」ことでなんとなくあいまいに分かったようで分からないままに議論が進むと、その場で意思決定できなかったりあとから決定が覆ったり不平不満が出たりするようだ。

一方的なトップダウンでは誰もついていかないようになったのは、個々人の能力が高まったおかげだろう。中央集約型ではく自律分散型の組織運営がリーダーの課題であり、個人と組織との利害ややりがい目的目標のすり合わせが個々人の課題である。つまり簡単に言えば、課題は如何に人心を集約するかだ。今後はますます心や感情の扱いが重要になっていく気がする。

オススメ度 ★★★★★
さすがウォートン。このシリーズは「なるほど、その通り」と思う内容が多い。ハウツーが多いので、覚えて直ぐに使えそう。
決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント
決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)

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